梅沢本人は環境になんの変化も及ぼさなかった。が、彼の十手は環境を制覇した。

「そんなことはどうでもいい。すでに多くの人間がその恐怖を体感済だ」という声が飛んでくるだろう。

この恐怖のカードが生まれて早5か月。いまだにこのカードは猛威を振るっており、恩恵を受けた緑コンがこの環境のクリーチャーデッキを支配している。

そこで急遽、神河の世界では淘汰されたクリーチャーデッキとプレイヤーを「救済」すべくあるカードを作った。

万力鎖 2

アーティファクト・装備品

装備1
このカードを装備したクリーチャーは+1/+2の修正を受けるとともに、以下の能力を得る「T:装備品ひとつを対象とし、破壊する。」


貧乏人を救済するアーティファクトの登場に、貧乏人は一瞬沸き起こり、そしてすぐに熱が冷めた。

理由は簡単である。これを入れても神の武具には刃が立たなかったからだ。

このカードが刃が立たない理由は、「タップ能力を使用するため、すでに十手にカウンターが載ってしまっていれば意味が無い」という点にある。

つまりタイムラグの差があきらかに違い、負けるのだ。十手のタイムラグはクリーチャーにダメージを与えても解決可能、その後カウンターを飛ばせば勝てるのでそれほど苦痛ではないが、万力鎖の場合、召喚酔いがとけたクリーチャーを立たせておかないと意味がないのである。ようするにすでに十手によって制圧されてしまっている場では負けているのである。

また、テンポが悪い点もある。装備品が入っているデッキの大半はビートダウンかアグロデッキである。たとえば一体を十手破壊用の砲台に設置することに成功したとしても、二体目のアタッカーもしくは砲台用のクリーチャーを引かなければ意味が無い。その間のゲームに勝つためのテンポが狂うのであれば本末転倒なのである。(この話はだいぶ昔の火と氷の剣と十手はどちらが強いかの物議に似ている)アタックにいった返しにヴィリジアンのシャーマンがこっちの万力鎖を割ったのでは目も当てられない。

一応タフネスが上がっているためにこちらが単身アタックに行った返しにつけられて殴られても、除去られる可能性は低いので、こちらのターンに返って来れば割れる。ただ、十手にしろ火と氷にしろ、一発通るだけで相当なライフアドバンテージがつくし、次のターンも結局即時起動(火と氷は赤いビートダウンなら)しなければいけないので、ブロッカーがいないときに不用意に殴れば手痛いしっぺ返しをくらうわけでおいしくない。

だったら、雪女かヴィリジアンシャーマンを用意すればいいというのが世の中の見解となっているようだ。

しかし、万力鎖は使えないものではないと私は考える。

ようするにこのタイムラグさえどうにかできればこの武具は使えないこともないのである。

つまり・・・速攻があればタイムラグを気にしないで攻め・守りにいけるのである。

貧乏スライ

4 怒り狂うゴブリン
4 しばらし
4 炎歩スリス
4 かまどの神
4 憤怒の炎の思念
3 罰するもの、ゾーズー
4 ショック
4 マグマの噴流
4 火山の鎚
3 万力鎖

22 山



(本当はちらつき蛾の生息地とモックスがあればもっといいのだが、本レビューではこれを買うくらいなら十手を買えということになってしまうので山22枚にさせていただいた。)

さて、これが安くて神の武具に対抗できそうなデッキ、「貧乏スライ」である。

速攻持ちのクリーチャーが12枚。うち4枚の憤怒の炎の思念はいろんなクリーチャーに速攻を与えることができるナイスガイだ。これにより、万力鎖で火と氷の剣や十手をしとめられる可能性を高めている。4枚のかまどの神も投入してさらに確率UPをはかっている。

無論万力鎖がなくとも、火力で装備クリーチャーをどうにかできる場面もあるだろう。

さらに万力鎖は、赤使いがもっともいやがるシチュエーション、「3T目、長老でかまど神をとめられる」も解決してくれるナイスアイテム。

タフネスの細い線がこれによって標準サイズより一回り大きいものになり、攻め手も増した。

万力鎖のコンセプトには実にぴったりなデッキだろう。

別に憤怒の思念でなくてもヴァルショクソーサラーでいいという話もあるが、今回は「速攻で万力鎖」というテーマなのでこちらを採用した。

なお、このデッキは装備を使うデッキだけをメタったものである。

決して、針のほうが汎用性が高いといってはいけない。このデッキはあくまで「貧乏スライ」なのだから。

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