一般受けしそうなネタが最近何もありませんね・・・。

しなさそうなネタならあるんですけどね。

高校生がやってきて、「カード売りたい」って言ってきて

保護者の方に承諾書を書いてきてもらってくれって渡したら、

2時間後に現れて、「承諾書があるので買い取ってください」、と。

でも誰がどう見たってその子の字なんだ。

正直無理、というとキレた。

とりあえずたかがカード1枚でなんでそんな手続きうんぬん、っていろいろ話していたので横やりを入れた。

「たとえば、これが宝石の売買とかだったらすごく問題だと思うのは理解できるでしょう?われわれにとってはカードはその場合の宝石と一緒で、商売道具なのだから買取額が¥1だろうが¥10だろうが関係なく問題になる。こっちも国から許可を得て買取・販売をしている会社なので、こういうところはきちんと管理できなければならないのですよ。」

と理論を説いたのだが、

「でもあなたこないだ私からカード買いましたよね?」

と、よくわからない回答をされた。あれか?じゃあこないだのも同じ手口でだまし取ったのよ〜って自白してるのか?

そこからは私の管轄じゃないから会話の流れはわからないが、店長がやりとりしてる最中に電話が鳴った。

その子の母親だった。非常に興奮しているようだ。

なんかよく覚えてない(相手もたぶん何しゃべったか覚えてないだろう)ので要点だけ説明すると、

「たかがカード売るだけなのになぜそんなケチをつけられなければならないのか?」

「保護者確認というのが必要なのか?いちいち承諾書書いて渡して、自宅で電話を取れというのか?じゃあ働いている親はどうすればいいというのか?」

ということだった。ちなみに話が全く見えてないので、「その実際に話しているスタッフと変わりますね」と5回くらいはさんだのだが、理解してもらえずそのまま延々と電話を受け続けた。

あとから聞いた話では、その子は店出入り禁止のブラックリストな子だったそうだ。2年前の出来事を店長に蒸し返されてキレたようだ。(もちろん全面的に向こうが悪い出来事だったらしいが)

このあと、彼の要望で警察が来たのだが(向こうもたぶん本当に来るとは思ってなかったんじゃないかな)。もちろん警察が味方になってくれるはずもなく、説得と注意をされたのがこたえたのか周囲をしばらく徘徊していた。

で、こういう子供(ひいては親までも)のカードの売買に関する認識の甘さを作ったのは他でもない、個人経営タイプのカードショップ、俗に言う古本屋の派生系タイプのカードショップだ。

基本的に金銭の出入りが絡むのは売買の契約だ。¥1だろうが¥10だろうが、宝石だろうが服だろうがカードだろうがゲームだろうが、売買契約なのだ。買い手・売り手双方に対してそれは適正なものでなければならない。その確かな信頼として、書類というものが存在するし、18歳未満(高校生以下)の方の買取には保護者の同意書が必要になる。何かあった場合は保護者が責任をとります、という証拠品なのだ。

たとえば、とある少年がカードを、保護者の承諾もいらないカードショップに普通に売りにきたとする。そのカードを買い取った30分後くらいに別の少年がやってきて「さっき僕くらいの子がここにカードを売りに来ませんでしたか?あれは盗まれた僕のカードなんです。だから盗まれたカードを返してください」と言われたらどうするか?

基本的にはこの手のタイプの犯罪を防ぐことができない。まず実際にカードを売った子の身元がわからない。次に実際にそれが盗まれたカードなのか立証できない。子供通しでのイザコザだから、保護者に話を聞くこともできないし期待できない。手がかりが少なすぎるからこの件はお流れになる。そして味をしめたグループがこういう店を犯罪の温床にする。保護者を通して正規の手続きで買い取ってもらった1000より保護者にバレずに手にした100のほうが子どもたちにとっては金額以上の価値がある。

カードには一枚で¥5000以上もする高価なレアカードだって存在する。しかし保護者(の承諾)無しで買い取りができるカードショップは、おそらくそんな犯罪のケースが起こりえることを想定していない。むしろ店が儲かるんだからいいじゃん。安く仕入れることができるんだからいいじゃん、という頭だと思う。

どこの店舗に行ってもそうだが、遊戯王をやってる子供に「ここって親(保護者)無しでもカード売れますか?」とよく聞かれる。この前もそうだったのだが、そういう子たちに「君たちからは、日本の法律で保護者の方の承諾がないと買取を行うことができないと決められているんだよ」というと、すごく驚いた表情だったり、口を尖らせて「でも〜というお店は売れるよ」という反応が必ず返ってくる。

つまりその「〜というお店」の存在が彼らにとってのスタンダードになってしまっていて、しかも自分たちに都合がいいわけだから、そのルールを決して曲げようとはしない。そして腐敗が始まる。「たかがカード1枚」ってなってしまうわけだ。

大袈裟に言うつもりはないが、こういうところからも日本の教育の在り方の話につながってくるのではないかと思う。つまり買い取りの承諾を取らないわけだから、親とのコミュニケーションがつながっていない。これが子供の世界の認識を甘くさせる一要因となるわけだ。こういう子供を持つ親や、そういう保護者無しでカードが売れてしまうカードショップがあるのを知っている親も、気付かないうちに認識が甘くなってしまうのかもしれない。

このカード売買は、子供にとってはごっこ遊びの一環ととらえることもできる。基本的にカードゲームをやってる人の大半は「カード=お金」だと考える。そこが一番の魅力であるのだが、これをそういうごっこ遊びの延長で捉えている子供な大人が多いのだ。

そういう大人が平気で子供相手にシャークトレードをもちかけたり金銭トレードを持ちかけたりする。ひどい人間になると、カードショップのフリースペースや売り場でさえ話を持ちかけようとする。彼らにとってはごっこ遊びの感覚でしかないわけだから、それが下手すれば犯罪になる可能性を秘めていることにまったく気がつかない。少なくとも営業妨害と無許可販売という犯罪を犯していることすら気が付いていない。

昔、まだ俺が小さかった頃に近所の子と、おもちゃ屋ごっこをやって母親にひどく怒られたことがある。その時はもちろん原因がわからなかったのだが、「実際の金銭のやり取りをしていたのが問題」なのだと後で気がついた。それだけ金銭のやり取りという物は世の中では気をつけなければならないし、成人になってない子供の責任に対しては保護者の目が必要だということだ。わかりやすく言うと援助交際なんかと一緒だ。質はまったく違うものだが、根本は一緒。「商品・資本(体)を売ってお金を得る。」ということに変わりはない。そして売買契約の責任を取れない未成年の被害者や加害者が続出する。

こういうときに、よくすべて保護者の責任だ、などというが、実際は責任問題に対してアバウトなショップやグループの責任が60%以上はあると思う。親だってこの世界のすべての事象を把握しているわけではないのだから、これがその事象のスタンダードだと思い込まされてしまって適切な判断・処置と教育ができないことの方が多いのではないかと思う。(もちろん4割は親自身の世界の認識加減と知識不足だと思うが)

はじめの話に戻るが、とにかくカードというものは、価値がわからない人から見ればゴミに毛の生えたようなものだ。だから、価値がわかりやすい宝石やブランド品のバッグ・洋服などど違って、どうしても売買に対して軽く考えがちだ。

しかし、カードの売買がきちんと資本の売買であることを理解してくれていて、子供の金銭管理をしっかりしている保護者の方もいる。子供にとって身近な、カードの売買を通じて金銭に対する知識と認識を教育する鑑のような保護者の方もいらっしゃるのだ。

とにかく、保護者の承諾もいらない、子供でもカードを売ることができるカードショップではカードを売らない・売らせないほうがよいと思う。そんな店は子供たちを腐敗させてしまうし、最低限の社会のルールも守れないようなら、なくなっても問題はないだろう。何より儲けのことしか頭にないわけだから、何も知らない子供だからと甘く見て、カードを安く買われてしまう可能性だってある。犯罪に巻き込まれる可能性も決して無いわけではない。

まず子供にはきちんと保護者と話をしてほしい。こういうところから親とコミュニケーションを取って、健やかに成長してもらいたい。そして保護者は子供の話を真摯に聞いて、カードの売却に応じてほしい。たとえ無価値に見えるカードだって、世の中のあらゆる物の売却には売買契約が必要なものなんだということを保護者の方には理解してほしい。

そうすれば、将来的には物の道理を理解しない子供な大人が減ることにつながると思うし、そういう人間が減ることでカードゲームという文化がイメージアップされて理解を示してくれる人も増えると思う。

コメント

nophoto
ニックネーム無し
2007年10月20日0:31

DQN親子は抹殺だね 藁

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